宿り木


 

 

ヤドリギの素敵な4つの伝説 

1.ケルト人の儀式の場

ケルトの祭司であるドルイドは、ヤドリギに特別な力があると信じていました。ケルトの伝説によるとヤドリギは「不死・活力・肉体の再生」を表すシンボルだったとされており、ヤドリギが生えている木には神が宿っていると言われていました。ドルイドが行う儀式は、ヤドリギが寄生されたオークの木の下で行われていたのだそうです。 

2.北欧神話の神の武器

北欧神話の光の神バルドルは、神々の中でもっとも美しく万人に愛された神です。彼の母フリッグは、世界中の生物・無生物に彼を傷つけないよう約束させていました。しかしこのとき実は、たった一つ、ヤドリギだけは若すぎて契約が出来ていなかったのです。このことを知った知った悪戯好きの神ロキが、バルドルの弟ヘズをたぶらかし、バルドルにヤドリギを投げさせました。これによりバルドルは命を落としてしまったのです。

3.キリストの十字架に使われた?

こんな伝説もあります。ヤドリギは、もともと大木でしたがイエス・キリストの十字架の材料にされたことを恥じ、ほかの樹に宿を借りて生える小さな木になった、というものです。なんとも奥ゆかしいお話ですね。

4.ヤドリギの下でキスをする

ヤドリギには、「愛の木」という側面もあります。クリスマスの季節に、ヤドリギの下にいる若い女性はキスを拒むことができない、という言い伝えがあるのです。もし、キスを拒んでしまうと、翌年は結婚のチャンスが無くなってしまうというのです。この言い伝えが発展して、恋人同士がヤドリギの下でキスをすると結婚の約束を交わしたことになり、ヤドリギの祝福が受けられるということになったようです。

ほかにもまだまだヤドリギにはステキな伝説があります。例えば「ヤドリギの下で友が出会うと幸せになり、敵が出会うと戦いをやめる」「雷除けや、悪い存在から子供を守る魔除けなどになる」というものです。